Fライナーの遅延回復
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Fライナー

それは、横浜高速鉄道・東急東横線・地下鉄副都心線・西武池袋線・東武東上線の5社間で直通運転する列車のうち
東横線 - 特急、副都心線 - 急行、西武線 - 快速急行 及び 東上線 - 急行 で走る列車に付けられた列車愛称である。

5社直通による複雑な列車種別を明快にするために、2016年3月26日から運行を開始した。
「Fライナー」の由来は、速達性をイメージした「Fast」、直通5社の「Five」、副都心線「Fukutoshin」の頭文字から来ている。

西武線内では、無料の最速種別である快速急行であり、1時間に2本の割合で運転されているために重宝されている。
しかし、直通列車の宿命というべきか、この列車は非常に遅れやすい。
特に午前中の下りには、朝ラッシュ時に遅れて直通した上り列車が帰ってくるために10分程度の遅れが頻発する。

今回は、一撮影者の目線からこのFライナーの遅れの回復方法を見ていく。

……

パターン① 快速急行小手指行き(1803レなど)

最も遅延を回復しやすいのが快急小手指行きである。
一例として、平日26Mの運用を見ていただく。

元町中華街11:19 → 小手指12:40
小手指13:24 → 元町中華街14:45

小手指での折り返し時間は44分。折り返し整備の時間を抜いても30分は余裕がある。
つまり、地下鉄から30分程度の遅れであれば、この折り返し時間で定時に戻すことが出来る。

いくらラッシュの影響があったとしても、30分の遅延があることは稀であるため、ほぼ問題になることは無い。


パターン② 快速急行飯能行き(1703ㇾなど)

続いて、快速急行の飯能行きである。こちらの例は、平日29Sの運用である。

元町中華街10:49 → 飯能12:24
飯能12:40 → 元町中華街14:15

こちらの飯能での折り返し時間は16分間。つまり、10分程度の遅延であれば折り返し時間で回復できる。

それ以上の遅れだった場合は、小手指で運転を打ち切る。
小手指では直接上りホームに入る方法と、本線間の留置線や車庫内で折り返しを行う方法がある。
条件によるが、一旦車庫に入り所定運用で再出庫させることもある。


以上、①と②では日中の一般的な例について取り上げた。
続いて③と④では、その列車でしかない特殊な遅延回復について見ていく。


パターン③ 1451レ(新木場発快急飯能行き)

朝に存在する新木場発の快速急行飯能行き。平日14Mの運用である。

新木場09:02 → 飯能10:27
飯能14:40 → 元町中華街16:15

時刻表で見ると飯能での折り返しは4時間以上ある。
もちろん駅に留置されるわけではなく、武蔵丘まで回送し時間を調整する。

そのため、この列車については折り返しを気にすることなく運転できるため、
快速急行で運転するだけでなく、各停への種別変更、また他の列車に任せて回送で運転される場合がある。
どの種別においても、武蔵丘に回送されることが大原則となっている。


パターン④ 1801ㇾ(元町中華街発快急小手指行き)

平日81S。始発・終着共に平凡であるが、この列車を説明するために、この特集を書いているほど奥が深い。

この写真をご覧いただきたい。

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快速清瀬行き

所定では存在しない種別と行き先の組み合わせである。

なぜ、このような列車が運転されるのだろうか、詳細なダイヤはこちらである。

元町中華街10:19 → 小手指11:40
小手指11:49 → 新木場13:09

この列車、小手指での折り返し時間は僅か9分間なのである。

冒頭での説明の通り、この時間のFライナーは遅れやすい。
10分程度の遅れは不思議なことではない。

しかし、折り返し列車は定時で走らせないと他社に迷惑が掛かってしまう。

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これは、1801レとその折り返しの6516レのダイヤをグラフ化したものだ。
紫の点線は1801ㇾのダイヤを遅らせたもの。+の後ろの数字が遅れた時間である。

これを見ると、5分程度の遅延なら小手指の折り返しで回復することは可能かもしれない。
しかし、10分遅れたらアウト。その場合は所沢で打ち切るのが現実的だ。15分の遅延でも同様である。

さらに、20分遅れた場合には……
所沢より手前の折り返し駅、そう、清瀬で折り返すことになる。

都合が良いことに清瀬の2番ホームは、下り線から直接入線し折り返すことが出来る。
しかも、通常ダイヤでこの時間に使うことは無い。まさにうってつけなのである。

この場合、快速急行は清瀬に止まらないため、格下げをして快速とする。
これが快速清瀬が発生するメカニズムである。

グラフを見ていただいて分かる通り、1801レが20分~25分程度遅延すると快速清瀬が運転される可能性が高い。

それでは、それ以上遅れたときはどうするか。

答えは意外と単純で、後続のFライナーのダイヤで走らせるのだ。
Fライナーは30分間隔で走っているので、30分の遅れは1本後の定時と同じと見なすことが出来る。
あとは、①と②を組み合わせて、通常のダイヤと車両運用に戻していく。




普段何気なく見ているダイヤ乱れの回復も、大きな労力と工夫がされているのだと実感した。


12/09|特集記事コメント(0)この記事に拍手する
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