261F救援
2016年8月22日、台風が接近して関東を中心に大雨に見舞われた。

午前11時半頃、西武多摩湖線の武蔵大和~西武遊園地間で沿線の土砂が崩れ、通りがかった列車が脱線した。



当該列車は6560レの261F。現場は武蔵大和から下り方に130mほど進んだところだった。
事故車両は自走不可、乗客を駅まで移動させた後、現場検証、復旧作業が進められた。

架線柱の倒壊や地盤の緩みなどの要因から、復旧まで1か月の見通しが発表された。
付近は西武鉄道の路線が比較的近くに走っていることから、その駅とのバス代行輸送が行われた。

そして、事故から約一週間後の8月28日、次の台風10号が再び関東上陸という不穏なニュースが流れる中、
現場にモーターカー3両が到着、事故車両を廻田信号所まで牽引した。信号所付近は踏切がなく留置に適している。

そして、その夜……


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8月29日の0時20分、都立公園を進むとモーターカーに連結された261Fと、多数の作業員の方がいました。

なお写真でも分かる通りこの日の天気は生憎の雨。
ザバザバ雨が降る中、左手には傘、右手でレリーズを持ちながらカメラについた水滴を拭き拭き。必死でした。

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モーターカーのライトに照らされた261F。
長時間露光のためになかなか写っていませんが、本当に多くの方が救援のために現場にいらっしゃいました。

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0時半、作業員の「それでは出発します」の声と共に発車。いよいよ夜の雨のなか牽引が始まりました。

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0時58分、萩山駅にモーターカーの光が見えてきました。
モーターカーでの牽引、そして雨の夜ということで、廻田信号所~萩山の2.5kmを約30分かけて丁寧に丁寧に。

ちなみに左にはパンタの上がった263Fが見えますね。
なんの情報もありませんでしたが、これを見て恐らくここからは263Fの牽引で玉川上水に向かうのだろうと推測しました。

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目の前をソロリソロリと通過。

何はともあれ事故現場から脱出させられてよかった。
動いてる261Fを見て、部外者であるにもかかわらず謎の安堵感を覚えていました。

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駅の反対側に回ると、おそらく10両停止位置に合わせて停車していました。

そして、予想通り263Fが後ろから接近。

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連結。

この時点ではモーターカーは切り離されていなかったので
←新宿 モーターカー(44+51+50)+261F+263F という11両編成になりました。

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1時23分、モーターカーは上り方へ、263F+261Fは下り方へ。
とは言うもののそのまま玉川上水に向かったわけではなく、一度西側の留置線に入って2番ホームに入換えたようです。
これは、今まで停車していたホームから拝島方面に出発するための出発信号が無い故の措置でした。

ちなみに261Fは反射板ではなく作業員が懐中電灯を持っての後部標識、連結器にはアダプターがつけられたままでした。

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2時過ぎの玉川上水、ようやく263F牽引の261Fが姿を現しました。

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パッと見だと甲種輸送に見えますが、被牽引車の行き先は国分寺。事故当時のままでした。

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洗浄線で折り返して倉のなかへ。このような場合でもヘッドライトは必要になるようです。
しかしながら、規定で光量は決められていないので、懐中電灯で代用しています。

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このあと263Fは翌朝の運用に備えて萩山に回送されたようです。
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Fライナーの遅延回復
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Fライナー

それは、横浜高速鉄道・東急東横線・地下鉄副都心線・西武池袋線・東武東上線の5社間で直通運転する列車のうち
東横線 - 特急、副都心線 - 急行、西武線 - 快速急行 及び 東上線 - 急行 で走る列車に付けられた列車愛称である。

5社直通による複雑な列車種別を明快にするために、2016年3月26日から運行を開始した。
「Fライナー」の由来は、速達性をイメージした「Fast」、直通5社の「Five」、副都心線「Fukutoshin」の頭文字から来ている。

西武線内では、無料の最速種別である快速急行であり、1時間に2本の割合で運転されているために重宝されている。
しかし、直通列車の宿命というべきか、この列車は非常に遅れやすい。
特に午前中の下りには、朝ラッシュ時に遅れて直通した上り列車が帰ってくるために10分程度の遅れが頻発する。

今回は、一撮影者の目線からこのFライナーの遅れの回復方法を見ていく。

……

パターン① 快速急行小手指行き(1803レなど)

最も遅延を回復しやすいのが快急小手指行きである。
一例として、平日26Mの運用を見ていただく。

元町中華街11:19 → 小手指12:40
小手指13:24 → 元町中華街14:45

小手指での折り返し時間は44分。折り返し整備の時間を抜いても30分は余裕がある。
つまり、地下鉄から30分程度の遅れであれば、この折り返し時間で定時に戻すことが出来る。

いくらラッシュの影響があったとしても、30分の遅延があることは稀であるため、ほぼ問題になることは無い。


パターン② 快速急行飯能行き(1703ㇾなど)

続いて、快速急行の飯能行きである。こちらの例は、平日29Sの運用である。

元町中華街10:49 → 飯能12:24
飯能12:40 → 元町中華街14:15

こちらの飯能での折り返し時間は16分間。つまり、10分程度の遅延であれば折り返し時間で回復できる。

それ以上の遅れだった場合は、小手指で運転を打ち切る。
小手指では直接上りホームに入る方法と、本線間の留置線や車庫内で折り返しを行う方法がある。
条件によるが、一旦車庫に入り所定運用で再出庫させることもある。


以上、①と②では日中の一般的な例について取り上げた。
続いて③と④では、その列車でしかない特殊な遅延回復について見ていく。


パターン③ 1451レ(新木場発快急飯能行き)

朝に存在する新木場発の快速急行飯能行き。平日14Mの運用である。

新木場09:02 → 飯能10:27
飯能14:40 → 元町中華街16:15

時刻表で見ると飯能での折り返しは4時間以上ある。
もちろん駅に留置されるわけではなく、武蔵丘まで回送し時間を調整する。

そのため、この列車については折り返しを気にすることなく運転できるため、
快速急行で運転するだけでなく、各停への種別変更、また他の列車に任せて回送で運転される場合がある。
どの種別においても、武蔵丘に回送されることが大原則となっている。


パターン④ 1801ㇾ(元町中華街発快急小手指行き)

平日81S。始発・終着共に平凡であるが、この列車を説明するために、この特集を書いているほど奥が深い。

この写真をご覧いただきたい。

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快速清瀬行き

所定では存在しない種別と行き先の組み合わせである。

なぜ、このような列車が運転されるのだろうか、詳細なダイヤはこちらである。

元町中華街10:19 → 小手指11:40
小手指11:49 → 新木場13:09

この列車、小手指での折り返し時間は僅か9分間なのである。

冒頭での説明の通り、この時間のFライナーは遅れやすい。
10分程度の遅れは不思議なことではない。

しかし、折り返し列車は定時で走らせないと他社に迷惑が掛かってしまう。

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これは、1801レとその折り返しの6516レのダイヤをグラフ化したものだ。
紫の点線は1801ㇾのダイヤを遅らせたもの。+の後ろの数字が遅れた時間である。

これを見ると、5分程度の遅延なら小手指の折り返しで回復することは可能かもしれない。
しかし、10分遅れたらアウト。その場合は所沢で打ち切るのが現実的だ。15分の遅延でも同様である。

さらに、20分遅れた場合には……
所沢より手前の折り返し駅、そう、清瀬で折り返すことになる。

都合が良いことに清瀬の2番ホームは、下り線から直接入線し折り返すことが出来る。
しかも、通常ダイヤでこの時間に使うことは無い。まさにうってつけなのである。

この場合、快速急行は清瀬に止まらないため、格下げをして快速とする。
これが快速清瀬が発生するメカニズムである。

グラフを見ていただいて分かる通り、1801レが20分~25分程度遅延すると快速清瀬が運転される可能性が高い。

それでは、それ以上遅れたときはどうするか。

答えは意外と単純で、後続のFライナーのダイヤで走らせるのだ。
Fライナーは30分間隔で走っているので、30分の遅れは1本後の定時と同じと見なすことが出来る。
あとは、①と②を組み合わせて、通常のダイヤと車両運用に戻していく。




普段何気なく見ているダイヤ乱れの回復も、大きな労力と工夫がされているのだと実感した。


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メトロ7116F 和光市へ返却回送
2/20に突如としてやってきて、21日にの終電後には西武池袋への試運転を行ったメトロ7116F
十分な測定結果を得られたのか、翌22日には再び不定期回送ダイヤを使ってメトロ線に返却されました。

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昼過ぎの清瀬駅2番ホームに回送表示。

清瀬駅は2面4線を有する駅ですが、日中は定期列車の待避や折り返しなどは設定されていません。
そのため今回のような不定期回送や臨時回送などが運転される場合は、時間調整のために重宝されています。

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飯能方からやってきた7116F。
今日は地下鉄への返却ということで運番付きの回送表示。昨夜の姿を考えると大分見慣れた姿であります。

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20日の回送や21日の試運転では確認できなかった測定機器を観察。

3枚目の大きな物体には、車両性能試験用水槽と書かれていました。1両に7台か8台ほど載せられていました。

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なにはともあれ、大きな話題を振りまいた7116Fは和光市へと回送されて行きました。
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西武池袋線 夜間試運転11往復! [後編]
さて、下り終電の保谷行きが出発して、この日の終電車がすべて終わりました。
ということで、駅の営業が終わってしまうのでこれからの試運転はすべて沿線撮影。

流し撮りは得意ではありませんが、何往復もあるので多少は良い写真が撮れるかもと気楽に臨みました。


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1:07 6109F 1往復目上り

とりあえず江古田付近に場所を移しました。

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1:17 7116F 1往復目下り

上と同じ踏切で下りも撮影。PQ輪軸も流し撮りできました。

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1:18 20151F 1往復目下り

7116Fがゆっくりと通過したため、踏切は上がらずに続行で通過していきました。

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1:29 38112F 2往復目上り

椎名町付近に移動。38112Fの試運転表示は2往復目でようやく初撮影です。
1往復目上りは東長崎発池袋行きという単区間のため諦めていて、1往復目下りは移動中にすれ違っていました。

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1:32 6109F 1往復目下り

椎名町駅ではホームの電気が消えていました。
真っ暗な中、上下線の発車案内は淡々と通過を表示し続けていたのが印象的でした。

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1:45 20151F 2往復目上り

椎名町に移動した理由は、サンシャインバックで撮りたかったがためです。
深夜帯ということでほとんど電気が消えてしまっていますが、20時くらいにはもっと絵になる風景が広がっています。
昼間は有名な場所ですが、意外と夜でも撮れるとクハ103-560氏のブログで学ばせていただきました。

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1:49 38112F 2往復目下り

下りは光源の強いヘッドライトということでなかなか辛いです。試運転表示に救われてますw

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1:57 7116F 2往復目上り

狙い通り。サンシャイン60をバックに走るに試運転表示のメトロ車は、ぜひとも押さえておきたい姿でした。

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2:04 6109F 2往復目上り

30分前に撮影した6109Fが帰ってきました。
前編でも述べたとおり複々線区間は全通過で石神井公園に向かうため、折り返してくるのが早いです。
しかも待っている間にも試運転がどんどん来るので、えっもう帰ってきたのって感じでした(笑)

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2:07 20151F 2往復目下り

椎名町駅を挟んで反対側の踏切へ移動。HMの細かい文字を写すにはさらに腕を磨かないといけないですね。

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2:14 7116F 2往復目下り

7116Fの試運転は2往復で終わるため、一足先に小手指に帰還となりました。

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2:21 38112F 3往復目上り

一つ池袋側の踏切へ移動して上りを撮影。

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2:24 6109F 2往復目下り

池袋側の踏切に戻ってきました。
が、先程も同じ踏切で同じ6109Fを撮っていたことに気がつき縦アンで。やっぱり難しいですね。

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2:34 20151F 3往復目下り

今度は東長崎~江古田に移動しました。

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2:44 38112F 3往復目下り

最も早くから走り始めた38112Fはこれでおしまい。
石神井公園5番線で、普段より2時間半遅い入庫となったようです。

さて、一気に移動して保谷駅。
残りの20151Fと6109Fは保谷入庫となるため、試運転表示をバルブできるのではという推測でした。

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ちなみに試運転列車折り返しのため、本来2番線停泊の8連は1番線に変更されていました。

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3:17 20151F 3往復目下り

やって来ました。狙い通り試運転表示のまま。さあさあ!

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しかし、翌日の運用に備えて素早く各停池袋に表示が変わってしまいました。
始発前の出区点検にも見えますがこれからパン下げですw

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3:32 6109F 3往復目下り

いよいよ夜通し行われた試運転もこれで最後。6109Fが保谷2番線に入ってきました。

こちらも残念ながら留置線到着後は即行き先表示が消灯してしまいました。

ですが、撮りきったという満足感が先行して心地よい疲れを感じました。



最後に保谷の留置車両を撮影。こうして見ると試運転など夢のことのように思えてしまいます。



前代未聞の11往復の深夜試運転が行われた西武池袋線。
この姿を自分なりに記録できて本当に良かったです。

ちなみに7116Fは翌日メトロ線へと返却されました。「返却編へ」
02/22|特集記事コメント(0)この記事に拍手する
西武池袋線 夜間試運転11往復! [前編]
2/21の終電後、4本の列車を使用した試運転が池袋近辺で行われました。
内訳は、西武車3本それぞれ3往復とメトロ車の2往復。
つまり、池袋駅に計11本の試運転列車が入線したことになります。
Twitterなどから推測すると、どうやら3月から稼働するホームドア試験を行っていたようです。

今回はその徹底レポートです。前編と後編の二部構成でお送りいたします。

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0:09

日付が変わって間もない練馬駅に回送表示の38112Fがやって来ました。
これは豊島園発練馬行き5552レで、練馬からは回送となる定期列車です。

本来は練馬を発車後は、東長崎4番線で折り返して石神井公園5番線停泊となる運用ですが、
今夜は東長崎から試運転列車として池袋へと向かいました。

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0:16

続いては5737レの20151F。
本来ならこの保谷行きで運用は終わって保谷24番線停泊となりますが、試運転担当となりました。

そして上りホームの発車案内が、終電車の次に回送を表示しています。怪しい……

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0:30

12M6383レの6109F。
地下鉄直通終電車である小竹向原行きの折り返しです。
保谷到着後は保谷4番線停泊となる運用ですが、こちらも試運転に充当されることになりました。

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0:32

いよいよやって来ました。試運転編成の目玉であるメトロ7116F。
練馬3番ホームに入線したことから西武池袋へ向かうことが分かりますね。運番が表示されてないのも貴重な姿です。

ところで、扉から床下に配線が伸びていることがお分かりでしょうか。
そして見づらいのですが、前から1両目の後ろの台車の奥の車輪が黄色く見えることからPQ輪軸に交換されていることがわかります。
どうやらこれらは1/31に綾瀬車両基地を出場したときに交換されたようです。
これらの改造が施されたということは旅客運用には入れないので、試験の専用車になったということを意味しています。
それを裏付けるように、2/5には本来メトロ車が入線しない東上線の小川町まで試運転を行ったようです。
そして2/20に78Sで小手指に臨時回送されて、いよいよ西武線内での試験となったのでしょう。

ちなみに2分程度の停車していました。普段はほとんど入線しない練馬~池袋間を前にして、息を整えているようにも見えました。

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0:42

7116Fの興奮も冷めやらないうちに保谷から20151Fが帰ってきました。
が、こちらは練馬駅に目もくれず通過。
写りこんでいる発車案内から分かるとおり、このあとの試運転列車が練馬に停車することはなかったようです。

さて、様々な列車を紹介して混乱されていると思います。
ここからは折り返しに次ぐ折り返しでさらに混乱すると思うので、一度整理しましょう。

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いかがでしょうか。これがすべて試運転列車です(笑)
池袋では試運転が並んだり並ばなかったり。
ホームドアの試験なら1番線に入らないといけないはずなのですが、必ずしもそういうわけではないのが謎です。

前編はここまで。後編では下り終電も終わる時間のため、沿線での流し撮り写真をお送りいたします。

後編へ
02/22|特集記事コメント(0)この記事に拍手する
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